朝目が覚めると布団の上に
アメリカが乗っていたそれは半端なく重い
舐めてみると鉄の味がした
そのまま30分間なんとか起き上がろうとしてみるものの
アメリカってのは非常に頑固だ
どうにも言う事を聞かないんだ
重みの下で俺は昨日の事を思い出す
エミリオプッチの靴を履かせた君を泣かせた
謝るべきだったんだろうけど
そうしなかったのは
俺は順調にここまで来ている
誰でもそう思いたがるもんなんだ
まだ話は続く
アメリカは目がとても大きい
美形といってもいいだろう
みんなその美貌にくらっとやられちまって
自分が何をしていたか忘れちまった
カウンターに置きっぱなしのアルコールを
取りに戻ろうとしても
足が勝手にムーンウォークを始めるぜ
やり方が汚いぜ
布団の上の美貌のアメリカは
体のラインがくっきりと分かる服を着て
艶かしい脚を俺の両脚の間に潜り込ませる
猿に似た男コバヤシは
うっかり自分が人の夢を奪っちゃいけないなどと
思い上がった事を言うのだから
アメリカはアメリカ語で話し掛け続ける
アメリカはアメリカ語で話し掛け続ける