毒リンゴ

ねえどうしてだろうこんな悲しい気持ちになる日は
選んだ役割も現実には程遠く見えてしまう
姿がこんなだから結局ドアに手をかけもしないなんて

残酷な笑いが聞こえるのはいつも押し入れの中
眼差す者は眼差される者に成り代わる
小さな呪文唱えて液体を口説くよりもできる事を

さあ出てきておくれ 音楽が始まれば
姿は消えるじゃないか
背を伸ばす僕は肝心な事を忘れた
君を大切に想えば 僕を同じに想うだろうか
夜がつらければ

彼は世の中を救う為に創られた箱舟みたいな便器に得意げで跨がって
「僕を先に通してくれ 誰よりも必要な人間なんだ」
何もしないで隠れて随分と上に立った気で見下ろすだけ見下ろせば
分かるだろ 分かるだろ 分かるだろ

姿がこんなだから結局ドアに手をかけもしないなんて

さあ出てきておくれ 音楽が始まれば
姿は消えるじゃないか
背を伸ばす僕は肝心な事を忘れた
君を大切に想えば 僕を同じに想うだろうか
夜がつらければ

いっそピストルで打ち抜いて 
体が倒れるその上に座れば良い 
座れば良い
だから出てきておくれよ

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