中学生の僕は中間試験の晩に一人で君を想う
どうしてこんな大切な日に何にも手に着かなくなるんだろう
やっと化学の本を開いて君をアンモニアで包む
どうにか一つでも笑えるような下らないことを思いつかなきゃ
四方を取り囲むウォーターベッドの中の水を取り替えるみたいに
やっと社会の仕組みが分かって君をアンモニアで満たす
引力の普遍性を疑うわけじゃないけれど
恋をする気持ちには
潮の満ち引きのようにロマンチックな数式があった筈なのに
中学生の僕は中間試験の晩にふしだらな夢を見て
きっとこれほどに大切な事を学べるチャンスは無いと
真夜中の駅へ向かって走り出す事にしたんだ
引力の普遍性を疑うわけじゃないけれど
夜の電信柱が僕の宗教そのものだっていいじゃないと親を裏切って
中学生の僕は中間試験の晩に一人で君を想う
どうしてこんな大切な日に何にも手に着かなくなるんだろう
やっと化学の本を開いて君をアンモニアで包む
引力の普遍性を疑うわけじゃないけれど
恋をする気持ちには
潮の満ち引きのようにロマンチックな数式があった筈なのに