ハリーウィンストン
あなたからの大事な指輪を
洗面所で失くしちゃった
三面鏡に映る左側の顔が
最近気に入らない
最果てのソウルミュージック
ベーシストが
凍結した舗道で頭を打った
星がきらめく夜
地下鉄の水蒸気が彼を包み込んだ
冷蔵庫に冷えた炭酸水
早く気を取り直さなきゃ
テディベア
昔から連れ添った可愛い子
わたしお嫁にいきます
ターンテーブルが止まる夜明けには
コーヒー売りが白い息を吐いて
音楽家はグルーヴィーな霊柩車で
通りすがりの神様とキスした
車道に鐘楼の音が響く
歯磨きと割れた瓶の音
饒舌な広告塔の周り
羽ばたく鶏の群れ五十万羽
いつも幽霊に取り憑かれたような顔して
歩いてたら
タイプライターの文字を腰掛けにしてる
気取った若者達
嗚呼あなたはいつぞやのあの人
ロマンスを三本分注射したような
生活の中に詩を詠むような
甲斐性なしで
何の取り柄もない
わたしは単に指輪を探してるだけ
貰い物の
町に工場が建ちあなたは還らぬ人
煙のように
若者達は働きもせず
通り一辺倒の台詞を吐いた
麗しの花嫁は笑いながら
純白の衣装で膝を出した
車道に鐘楼の音が響く
歯磨きと割れた瓶の音
饒舌な広告塔の周り
羽ばたく鶏の群れ五十万羽
車道に鐘楼の音が響く
歯磨きと割れた瓶の音
饒舌な広告塔の周り
羽ばたく鶏の群れ五十万羽