青少年

青少年

立派な人にはなれっこないわ
だって私こんな仕事してるもの
ロングコートを羽織って君は
そう書かれた看板を持ってる

きっぱりと森の中に帰って
イチから暮らしを始めてみても
どうせ僕らは電波を飛ばして
いつかネクタイを発明する

夢から醒めた証拠に
君は後悔をありったけ集めて
そして気づく
やれるだけのことはやってきたのだと

生きてくことは悲しいと
昔から言われてたじゃないか
何を今更気づいたみたいに
何を悟ったような顔をして

明かりを消して星を見るんだ
それがどんなに意味のないことでも
君は意味から離脱しなくちゃいけない
君は君から飛躍しなくちゃいけない

欠落を楽しめるなんて
憎らしいほど刺激的だって
僕は気付く
青少年には早過ぎる悦びだったのだと

今日も札束を燃やしに行くんだろ
いつも通りの仕事をするんだ
何一つ身に纏わないで君は
そう書かれた看板を持ってる

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